2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「ペギー・スー 鄯魔法の瞳をもつ少女」

「ペギー・スー 鄯魔法の瞳をもつ少女」セルジュ・ブリュソロ 金子ゆき子=訳 角川文庫552 印象な表紙絵(町田尚子さん)でずっと気になっていた作品、今回文庫化。 人類でただ一人悪いお化けが見え、その力ゆえに嫌われ、お化けたちの悪戯で厄介な立場に立…

「酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記」恩田陸

「酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記」恩田陸 講談社1470 極度の飛行機恐怖症の恩田さんが、初めて憧れの地、イギリスのストーンヘンジやアイスランドの古代遺跡に取材旅行してビールを飲むお話。極度の恐怖に溢れ出す妄想が、理路整然とした評論なんかよりも…

「幸福な食卓」瀬尾まいこ

「幸福な食卓」瀬尾まいこ 講談社1470 参ったな、私は本を読んで泣くことが殆どないんで、“泣ける”小説ってのは信用しないんだけど、ホントに沁みる本。父親の自殺未遂をきっかけにそれぞれが病んだ心を抱える家族。梅雨には体調を崩すわたし(佐和子)、父…

「小学生日記」hanae*

「小学生日記」hanae* 角川文庫460本 すごい。 hanae*さんは北欧雑貨特集がきっかけで知った雑誌「spoon.」のモデルさん。同誌のwebで掲載された作品をまとめたもの。 アメリカ生まれの帰国子女のHanae*が日本の小学生としての日…

「天の前庭」ほしおさなえ

「天の前庭」ほしおさなえ 東京創元社 ミステリ・フロンティア1785 うーん、すっきりしない話は得意じゃない。 父を無くした交通事故の後の長い昏睡状態から目覚めた柚乃は記憶を失っていた。幼い日ドッペルゲンガーを見たといって失踪した母。自分が書いた…

「春を嫌いになった理由(わけ)」誉田哲也

「春を嫌いになった理由(わけ)」誉田哲也 幻冬舎1600本 第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞後の第一作。無職の秋川瑞希は、TV局のプロデューサーの叔母名倉織江から番組に出演する霊能者、マリア・エステーラの通訳を仰せつかる。霊能者による未解決事…

「働きマン 1,2」安野モヨコ

「働きマン 1、2」安野モヨコ 講談社モーニングKC514本 「王様のブランチ」で特集されていた。安野さんは“強気な女が主張する今時なセックスと恋愛話”っていう勝手な思い込み(多分的外れなんでしょうな)で読んだことがなかった。もったいないことをし…

「スウェーデンの小さな庭から」

「スウェーデンの小さな庭から」ビネール多美子 オークラ出版1714本 著者は外国にあこがれ、スウェーデン大使館に勤めたことをきっかけに、実際にストックホルムで仕事をし、ジャーナリストのクラッセと結婚。通訳や日本語講師を経てフリージャーナリストと…

7月に購入した本

今月は控えたつもりだったのに。 「北欧スタイルNo.7」耷出版社1200本 北欧雑貨の紹介。最近は雑貨中心の編集で購入を止められない。まんまと手中に。 「おおきく振りかぶって4」ひぐちアサ 講談社アフタヌーンKC514本 女性にもブレイクの野球マンガ…

7月最後 中島京子、「言葉少年」

「さよなら、コタツ」中島京子 マガジンハウス1400別 雑誌記者のお仕事を通じて、自分の中にストックされていったいろんな「部屋」とそこに住む人たちを小説にしたとのこと。36歳の誕生日を迎える独身女性が男を待つ部屋(表題作)過去の女性を夢に見る結…

「蒲公英草紙 常野物語」恩田陸

「蒲公英草紙 常野物語」恩田陸 集英社1470 「光の帝国 常野物語」から遡って、20世紀初頭、常野の故郷に近い東北の豊かな村の慈愛深い大地主槙村家。お屋敷の末娘聡子お嬢様の話し相手、峰子の目を通して語られる物語。それぞれに個性的な槙村の兄弟達、…