2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「光の帝国 常野物語」恩田陸

(再)「光の帝国 常野物語」恩田陸 集英社文庫 恩田さんの新刊「蒲公英草紙 常野物語」集英社1470(常野シリーズの2冊目)を読むために再読。ひっそりと在野に暮らす特殊な能力を持つ一族を主人公にした連作。どれもすごくいい。かつて筒井康隆の七瀬シリ…

「スペース」シリーズ(3部作) 加納朋子

「スペース」加納朋子 東京創元社 創元クライム・クラブ 前2作から10年を経て書かれたシリーズ3作目だが作中の時間は連続している。駒子が瀬尾さんに委ねる最後にして最大の謎。手紙に書かれたこと書かれなかったこと。「バックスペース」では語り手が代…

7月中旬 倉知淳、群ようこ、中島たい子

「ほうかご探偵隊」倉知淳 講談社ミステリランド2100 小学校高学年辺りをターゲットにしたこのシリーズがとても気に入っている。バラエティに富んで、作家さんれぞれの作風や創作の源がちょっぴり覗ける。その中でやっぱり多いのが、同級生グループが謎を追…

「ユージニア」恩田陸

「ユージニア」恩田陸 角川書店1700本 金沢の名家で起きた一家毒殺事件(中大垣事件)から10年、事件を目撃した隣家の3人兄妹の末娘、雑賀満喜子が学生時代に関係者をインタビューして書いた本「忘れられた祝祭」。そしてそれすら過去になった今、再び関…

「ムーン・コテージの猫たち」マリリン・エドワーズ

「ムーン・コテージの猫たち」マリリン・エドワーズ著、松井みどり訳 研究社1600本 私がひかれたのは“ムーン・コテージ”なのだけど、全編猫の話でした。誇り高き老猫セプティと新参の猫好きを魅了する美猫オットー。育児をのんきに楽しめる時代ではなくなっ…

「雀」谷村志穂

「雀」谷村志穂 河出書房新社1600本 裕福な男性を渡り歩き豪華で気ままな愛人生活を罪悪感なく続ける雀。その学生時代のダンスメイトの女4人。それぞれが独自の恋愛感を持ち、今の自分に満ち足りず何かを求めている。そんな5人を魅了する「砂漠に木を植え…

「真夜中の金魚」福澤徹三

「真夜中の金魚」福澤徹三 集英社1700本 東京でモメ事を起し九州にUターン、クラブよりは安いがスナックよりは高い程度の呑み屋「ギルビー」を切り盛りするチーフの“おれ”25歳。店の女明日香の家に転がりこんでいるが地元の暴力団幹部、岩丸が明日香に目…

「楽園のつくりかた」笹生陽子

「楽園のつくりかた」笹生陽子 角川文庫400本 エリート中学生の優が、突然ド田舎の分校に。同級生はばかまるだしのサル男、美顔のオカマちゃん、無言の根暗女。田舎生活満喫の能天気な母とボケはじめたじいちゃん。ガリベンして東大に入って一流企業に就職、…

中毒、6月に買った本

なんだか読みたい気持ちが爆発して、6月は本を買い過ぎ。まあいいんですよ買うのは。問題はこの明らかに収納をオーバーして部屋中に平積みになってる未読本の山なんですね。せいぜい読める本は月に10冊程度。これは図書館の借り出しで手いっぱいなのに、…