<9月旅行中の読書>

junko-jjb2005-11-27

旅行に持っていく本というのは、すごく悩む。一週間だと3冊は必要でしょ(たとえ読まないにしても)。バランスも大切だし。旅先で処分できるくらいの思い入れ具合の本も必要。できればミステリと時代物も入れたいところだけど。

「夫婦公論」藤田宜永小池真理子 幻冬舎文庫572本
旅では読めず捨てようか、と最終日夜めくっていたら面白い。帰りの機内で読了。夫婦そそって直木賞受賞作家のお二人の男性・女性論だが、一般論にとどまらずお二人の互いへの気持ちや、仕事に対する真摯な姿勢が見えてくる。まだお二人とも若く歳をとる(老いる)ということは意識に上らない。今ならどうだろう。十年毎くらいに公論していただくと面白い。

「がんばれ小鳩組」荻原浩 集英社文庫667本
倒産寸前の弱小広告代理店が受けた仕事はヤクザ小鳩組の企業CI。ヤクザのイメージアップという無理難題にアル中、バツイチコピーラーター杉山とその仲間達が四苦八苦。加えて別居中の娘が転がり込んで・。必死のお仕事はダメ男の復活のお話でもある。すっきり笑えてちょっぴり泣けるサラリーマン小説。デビュー作「オロロ畑でつかまえて」の続編らしい。

再読「ヨーロッパぶらぶらり」山下清 ちくま文庫550
絶対オススメの旅本。山下画伯から見たヨーロッパと人間。旅のお目付け役式場先生のあとがきが昭和36年11月なので、40年以上前の本だけど、今読んでも少しも古くない。教訓めいた意図は全く無いのに、思わずわが身を省みることしきり。やっぱ日本っていいなぁなんてしみじみもする。彼の旅の始まりスウェーデンデンマークの辺りは今回の旅とも重なり、印象的。画伯のスケッチも素晴らしい。スカンセンでは思わずスケッチの建物を探してしまったデス。行きの飛行機の中で。

その他旅に持っていった本は観光ガイドるるぶ北欧」の一部(前回必要部分だけにバラした)、インテリアデザイン系のガイド「北欧案内」(株)プチグラパブリッシング1000本、「ひとり歩きの英語自由自在」JTB920本。実際には会話本を読むことはまず無いし、必要な時は遅いんだけど一人旅の心理的おまもり。その他、探し物やショップの資料はコピーで持っていき、現地でどんどん処分する。地図は一番馴染んだもののコピーをポケットに。黒の表紙は旅メモ用にマルマンのニーモシネというビジネス手帖シリーズ。ちょうど良いメモノートというのは実はなかなか無いんですね。これ気に入ったので旅後にストック購入しました。