「さよなら妖精」米澤穂信

先日またも布のまとめ買いをしてしまったので、水通し&アイロンのために布を散らかしてあるのと、久々にパッチワークをちょこちょこと始めたので、いきなり読書量が激減です。初めてのフープを使ったキルティングは、運針で刺していた”うそっこキルト”よりも時間がかかる上に、肩が凝ります。肩こり対策でプールに行ったりして、余計に時間がありません。(毎度のことながら言い訳です、笑)

さよなら妖精米澤穂信 東京創元社ミステリ・フロンティア1500本
先月読んだ「春期限定いちごタルト事件」(創元推理文庫)で興味を持って。ユーゴスラヴィアからの遊学生マーヤと出会った高校生守屋と冷淡で群れない太刀洗、情に厚い旅館のお嬢様白河、弓道部の友人で真面目一徹の文原。6つの民族による連邦で起こる独立をめぐる抗争、その地から理想と使命に燃えて来たマーヤに平凡に生きてきた守屋は刺激され、平和な藤柴、日本での暮らしを見直し、紛争の地で無力な部外者としてでも何かをしたいと考えるようになる。守屋の語りは理屈が先走って、頭でっかちだがそれが青春らしい味を出してもいる。太刀洗さんと守屋の推理ごっこは「いちご〜」と共通で軽いお楽しみ部分だけど、日本とあまりにかけ離れた状況のユーゴの紛争は推理のネタにするには重すぎ。青春物のツボは外してないので、今後の方向が楽しみ。