沖縄染織物展、「琉球布紀行」澤地久枝

いつも利用してる図書館の下のフロアーで開催されていた「沖縄の染織 伝統と個」という展示会を覗いてみました。

琉球布紀行」澤地久枝新潮文庫705本)を読んで、興味があったので。
特にルーバス・ミヤヒラ吟子さんという方が製作された首里織の微妙な色彩が素晴らしく、とりどりに変化する愛らしい模様が私好み。ちょうど講話で先生が、「作品の美しさだけでなく、その背景、歴史、作った方々の苦労を学んでください」というようなことをおっしゃっていましたが、私は第一に「美しさ」を感じるんでいいように思います。残念なのは、作品の保護のためだと思うのだけど、照明が暗く、かつ着物や織物が「作品」としてしまいこまれている印象が強いこと。工芸品であれば、使われてこその味があると信じたい。沖縄の日差しにどう映るのか。沖縄、また行く機会がありません。

琉球布紀行」は、著者の着物地に対する愛情、戦火で失われた技術を復活させ、伝統の中から新しいものを生み出そうとする職人さんたちへの深い敬愛があふれた紀行文です。